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シナリオ☆おひとり雑技団

過去のシナリオ置き場です。無断転載はお断りしています。感想などはどんどん受付けています。

20枚シナリオ 『アクションドラマ』

アクションドラマといえば、、、

MI!!と思いましたが、設定もりもりにした割には

敵対する人物の小物感が否めないし、キレのある台詞がかけずに

唸っています。。。

 

でも、カオリが好きです。義足の女暗殺者が書きたかっただけです(おい)

 

次の喜劇も、また設定から入ったのですが、ぐっとくる台詞や面白い展開が

お見せできるようがんばりたいと思います^3^

 

(ゆるっと感想をいただけると嬉しいです)

 

__________________ 

 

『孤独な夜はベルベットを抱いて』

 


☆人物
綾瀬 かおり(40)暗殺者
生島 太次(33)2世政治家
本田 リサ(20)高級娼婦
ブライ(35)かおりの仲間

 

  

 

○東京・情景(深夜)
   煌々と光る高層ビル、鳴り止まない喧
   騒、不愉快な車のクラクションの音。

 

○高層ビル・地上(深夜)
   黒いスーツで全身を包んだ綾瀬かおり
   (40)が安全装置を腰につけ、ロー
   プを手で掴み、上を見上げる。

 

○同・屋上(深夜)
   ロープをビルの上の柵に巻きつけ、下
   を見下ろしながら、インカムに呟くブ
   ライ(35)、全身黒いスーツ姿はか
   おりと同様である。ロープを自動で巻
   きつける機械の電源を入れながら、
ブライ「ターゲットのフロアは45階、計画
 通りに2時間以内にケリをつけろ」

 

○同・地上(深夜)
かおり「2時間も要らないわよ。後でね」

○同・壁(深夜)
   ロープが引き上げられていき、かおり
   の体もするすると上に。強風がかおり
   のボブを乱暴に跳ね上げる。

 

○同・45階・廊下(深夜)
   屈強そうなボディーガードが二名、扉
   の前に立っている。

 

○同・同・ルーム内(深夜)
   大きなベッドの上、裸でうつ伏せに寝
   ている本田リサ(20)。
   シャワーの音が奥から聞こえる。
   携帯電話が鳴る。ベッドの脇の鞄に手
   を伸ばすリサ、電話に出て。
リサ「はい。……終わりました。次は、え?
 泊まり? このままですか? い、イヤ、
 それはイヤ。あ、ボス!!」
   リサ、切られた携帯電話を呆然と見つ
   める。
   シャワー室から出てきた、生島太次
   (33)はリサを見て、にんまり笑う。
生島「延長しちゃった、今夜はずっと一緒に
 いようね」
リサ「……(怯えて)」
生島「何なら僕の愛人にしてあげようか。月
 に20万お手当、出せると思うよ」
   生島、黙っているリサの元にいき、
生島「って、断る権利は君にないんだけどね。
 来年の選挙に向けて忙しくなって、ストレ
 ス溜まるから、若い女を飼いたいってパパ
 にお願いしたんだよ」
リサ「お願いします、今夜だけで勘弁してく
 ださい」
   生島、リサの頬を平手打ちして、
生島「君は物なんだ。女が自分を売ろうと決
 めたら、そのときが最後。分かっているだ
 ろ? きもいオヤジに抱かれて、薬漬けに
 されるわけじゃないし、僕みたいな紳士で
 ラッキーだよ、君」
   生島、リサの上に覆いかぶさる。
   隣の部屋で物音が聞こえ、生島は顔を
   上げる。
   隣の部屋、窓に壁穴が空いており、か
   おりがベレッタM92をチェックして
   いる。腕時計を見て、
かおり「殺すの一瞬なのに、上り下りで時間
 食うっての……」
   顔を上げ、隣の部屋に行くドアをそっ
   と開ける。
   ベレッタを構え、部屋に入るかおり。
   ベッドの上で目を丸くしている生島、
   押さえつけられているリサ。
   かおり、さっとベレッタを、生島の頭
   に向け、狙いを定める。
   生島、リサの髪の毛を掴み、引き寄せ
   て、盾にして、にやっと笑う。
生島「女の暗殺者とは……1千万やるから、
 銃を床に置け。ボディガードに雇ってや
 る。どうだ?」
かおり「金で人を物みたいに買うのがあんた
 達だよね。あんたをこの場で殺す。それは
 変わらない」
生島「じゃ、まず、この女を殺せ。あ? 関
 係のない娼婦も巻き込めよ」
かおり「……(はっとする)」
リサ「……(はっとする)」
生島「まだ20歳そこらの娘を殺してからに
 しろよ。所詮身体を売るろくでもない女だ。
 死んでも誰も悲しまない」
かおり「卑怯極まりないのは父譲りだね」
生島「……俺の親父の知り合いか?」
   リサ、生島の手に噛み付く。生島、驚
   いて手を離す。リサ、ベッドから逃げ
   出そうとする。
   かおり、リサを捕まえようとする生島
   の横っ腹に一発ぶちこむ。
かおり「(リサに)隣の部屋に行ってなさ
 い!!」
生島「(疼きながら)クソっ」
   生島、枕の下に置いていたコルトに手
   を伸ばす。
かおり「絶対……殺す」
   かおり、二発目を生島に放つが、生島
   もかおりにコルトを向け、かおりの足
   を狙って続けて撃つ。
   生島の肩にベルベットの二発目が当た
   るが、生島はベッドの下に転がって、
   にやっと笑う。
生島「こんなとこで死ねるかよ」
   生島、顔を引きつらせながらも立ち上
   がって、しりもちをついているかおり
   を見下ろす。コルトをかおりに向け、
生島「殺す前に犯してやろうか」
   かおり、足を手でおさえているが、顔
   をあげて、冷たく笑って、
かおり「親子二代に渡って、この足をぶち抜
 かれるなんて感慨深いよ」
   かおりの足からは出血がなく、黒スー
   ツが破けた所が鈍く光っている。
   かおり、すっと立ち上がり、ベレッタ
   を構え直す。   
かおり「足一本くらい、訳ないケド」
   ベレッタから数発弾丸が放たれ、生島
   に飛んでいく。
   生島、その場に背中から倒れ、絶命す
   る。
   リサ、部屋の隅で震えている。
   かおり、生島に近づき、死んだのを確
   認する。
リサ「お、お母さん……だよね?」
   リサ、かおりに近づこうとする。
   かおり、リサにベレッタを向ける。
かおり「娘も夫も死んだ。私も死んだ。今は
 誰の母親でもない、誰かを守る立場にはな
 い。ただ、対象者を死に至らしめるだけ」
   リサ、構わず、近づいていく。
リサ「どうして、こんな……お父さんからお
 母さんは死んだって聞いてたのに、生き
 てたの? ねえ、どこに住んでるの?」
かおり「私が母親でない証拠に、容赦なく、
 あんたを今すぐ殺せる。これ以上近づかな
 いで」
リサ「こんなくそみたいな仕事、こんなくそ
 みたいな人生……最低最悪だけど、あなた
 に会えたから、悪くないかもね」
   かおり、リサの肩上をかすめるような
   弾丸を撃ちはなつ。リサ、がくがくと
   震えて、その場に崩れ落ちる。
かおり「20歳そこらで人生語るんじゃない
 よ。警備を呼びな」
   かおり、隣の部屋に駆けていく。
   リサ、顔を手で覆って、嗚咽する。

 

○高層ビル・屋上(深夜)
   ブライが月明かりの下、アガサ・クリ
   スティの文庫本を読んでいる。
   かおり、寝転がって、月を見上げる。
   かおりの目から静かに涙が流れる。
ブライ「なあ、もっとでかい仕事しないか」
かおり「今はそんな気分じゃ」
ブライ「ドバイの要人を暗殺する話、ボスが
 受けてたの聞いちゃったんだよね。ほら、
 俺のとこ、3人目産まれたでしょ。色々と
 用入りなわけ」
かおり「ドバイね……」
ブライ「日本と比べものにはならないほどの
 高いビルに住んで、ふんぞり返っているセ
 レブの専属アサシンになるのも悪くない」
   かおり、起き上がって、目をこする。
かおり「まだまだ殺さなきゃいけない豚ばっ
 かだよ、こんな小さい国に信じられないく
 らい居るんだから」
ブライ「きりがないよね」
かおり「だから、仕事がある」
ブライ「確かに」
   かおり、胸の上のベルベットをスーツ
   のポケットにしまい、立ち上がって伸
   びをする。かおりの義足が月の光りを
   浴びて、鈍く光る。

○渋谷・交差点

   大きなスクリーンに流れるニュース。

   政治家2世が暗殺されたと無機質に話
   すアナウンサー。気にも留めない通行
   人たち。
   交差点の中、立ち止まってスクリーン
   を見上げるリサ。
   リサはリクルートスーツに身をまとっ
   ている。
リサ「……クソみたいな人生を生き延びた
 ら、いつか会えるって信じてるから」
   毅然とした顔で、再び歩き出す。

 

羽田空港・ターミナル
   かおりとブライが歩く。
ブライ「国内案件しか請けないんじゃなかっ 
 た?」
かおり「海外に逃げたってんだから追いかけ
 けて始末しなきゃでしょ、ゴキブリは」
ブライ「忙しいこって」